まちづくりショートドラマ「まち物語」製作プロジェクト
一本のドラマから、次のまちのプレイヤーを生み出す。
STORYはじまりの物語
きっかけは、一人の富山の若者の、静かなつぶやきでした。
「芸能関係に進みたかったら、都会に行くしかない。」
演じることが好きな若者、映像や表現の道に憧れる若者——富山にも、彼らは確かに存在します。けれど、その夢を追える場所は、地元にはほとんどありません。”やりたいこと” があっても、”やれる場所” がないから、まちを離れていく。それが、富山の若者たちが直面していた現実でした。
その声を聞いた 樋口 幸男 さんは、まず考えました。
「富山県でも、演じられる場を、自分たちで作れないか。」
さらに考えを進めます。「どうせ場を作るなら、単なる撮影会や自主制作で終わらせるのではなく、”まちづくりへの入口” にできないか。」——こうして生まれたのが、一般社団法人ばいにゃこ村(代表理事:樋口 幸男)による、まちづくりショートドラマ「まち物語」制作プロジェクトです。
もう一つ、まちづくりの現場でずっと繰り返されてきた問いにも答える必要がありました。「なぜ、地域活動に若い人が来ないのだろう。」祭りの担い手も、子ども食堂の運営も、防災の現場も——気がつけば、支えているのは同じ顔ぶればかり。”担い手不足” の正体は、”入口の見えなさ” だったのです。一方で、いま若者が最も長く目にしているメディアは、TikTokやInstagramの短い動画。「だったら、まちづくりを、彼らが日常的に触れているそのフォーマットで届けよう」——。
“演じたい富山の若者” と、”若者に届けたいまちづくり”
——この2つを一本の線でつないだのが、「まち物語」でした。
滑川市を拠点に、富山県内 10市4町1村 を舞台として、ショートドラマを制作。若者の挑戦・子ども食堂・地域の祭り・スマホ教室・多様性・富山の幸・古民家活用・ゲストハウス・ママの求人など、”リアルな地域の断片” をドラマにして、県内外に発信していきます。撮影・出演には、子ども、学生、演劇経験者など、富山県民が数多く参加。演じる場を求めていた人と、演じられる場を作りたかったプロジェクトが、確かに出会いました。
CONCEPT“演じる場” と “地域活動の入口” を、同じ舞台の上に
このプロジェクトは、単なる映像制作でも、単なる若者向け広報でもありません。
目指しているのは、”演じたい富山の若者” と “地域活動の入口を探す若者”、その両方に一度に応える舞台をつくることです。
カメラの前に立つ若者は、演じる喜びを富山で見つける。
画面の向こうで観る若者は、まちの活動への一歩を見つける。
一本のショートドラマを見て、心が動く。「こんな取り組みが、うちの近くにもあるのかな」と検索する。「なんとなく気になる」から、「ちょっと行ってみようかな」に変わる——。その3ステップの、最初の一歩を担うのが、「まち物語」のミッションです。
そしてもうひとつ大切にしているのが、“関わりシロのある富山県”というメッセージを、県外へ発信すること。移住とは、住む場所を変えることではなく、”関わる場所を選ぶこと”。ドラマを通じて富山の “関わりしろ” を可視化することで、移住者・関係人口の増加にもつなげていきます。
PROJECT INFOプロジェクト概要
- プロジェクト名
- まちづくりショートドラマ「まち物語」制作プロジェクト
- 実施団体
- 一般社団法人ばいにゃこ村
- 代表
- 代表理事/プロジェクトディレクター 樋口 幸男
- 公式サイト
- TOYAMA CLUB(toyama.club)
- 拠点
- 滑川市
- 撮影対象エリア
- 富山県内 10市4町1村
- 配信媒体
- TikTok(@machimono)/Instagram
- 連携劇団
- 劇団まだない。(撮影・制作に協力する学生劇団)
- 主なテーマ
- 若者の挑戦、子ども食堂、地域の祭り、スマホ教室、多様性、富山の幸、古民家活用、ゲストハウス、ママの求人、小説家、富山旅 ほか
- 出演者
- 子ども、学生、演劇経験者など富山県民が多数参加
- 現在の展開
- 1年の事業実施を経て、滑川市で映像制作事業として継続
- カテゴリー
- 交流・まちづくり / 産業 / 観光
- 中心メンバー
- 樋口 幸男(統括)、一般社団法人ばいにゃこ村、株式会社フーライ、富山の遊び場、劇団まだない。、芸能プロダクション
STRUCTURE運営の内部編成
「まち物語」は、企画・撮影・編集・配信までを、地域のプレイヤーと若者自身が手を動かして回す、”内製化されたショートドラマ制作体制” で動いています。
統括班(樋口 幸男)
全体構想、テーマ選定、パートナー調整、事業全体の進行管理。
企画・脚本班(一般社団法人ばいにゃこ村)
地域課題を物語に翻訳。取材と脚本を担う。
撮影・編集班(ばいにゃこ村/株式会社フーライ/富山の遊び場)
カメラワーク・照明・編集・音声を内製で担当。
出演・演技班(劇団まだない。/芸能プロダクション連携)
学生劇団を中心とした出演者ネットワーク。俳優・地域住民のキャスティング、撮影スケジュール調整。
配信・広報班
TikTok・Instagramでの発信、リーチ分析、地域活動団体への橋渡し。
協力団体連携班
光と灯りの滑川プロジェクト、ランタン祭り実行委員会、滑川市ボランティア連絡協議会など、撮影・題材提供先との調整。
ACTIVITY「まち物語」の制作フロー
- 取材・題材選定富山県内 10市4町1村を歩き、”物語になる地域活動” を掘り起こす。
- 脚本化地域課題とリアルなプレイヤーの姿を、若者の心に届く短い物語に翻訳する。
- キャスティング劇団まだない。を中心に、子ども・学生・演劇経験者など富山県民から出演者を集める。
- 撮影内製チームで機動的に県内各地でロケ撮影。地域住民のエキストラ参加も。
- 編集・仕上げSNSショート動画のフォーマット(縦型・数十秒〜数分)に最適化。
- 配信・拡散TikTok / Instagram で発信。地域団体のSNSとも連動。
- 次のアクションへの誘導各動画から、実際の地域活動や関連ページへ橋を架ける。
VOICE参加者の声
- 「芸能に進みたかったけど、東京に行けないなら諦めるしかないと思っていた。富山で演じられる場ができて嬉しい。」(出演した学生)
- 「TikTokでたまたま見て、こんな活動がうちの近くにあるって初めて知りました。」(若者視聴者)
- 「ドラマを見て、”自分もやってみたい” と思って連絡しました。」(新規団体設立メンバー)
- 「県外の友人が『富山、面白そうだね』と連絡をくれた。SNSの拡散力を実感した。」(滑川市民)
- 「地域の題材が、こんなふうにドラマになるとは。次は自分たちの取り組みも取材してほしい。」(協力団体)
- 「滑川市内に、動画制作ができる団体が出来上がった。」(制作スタッフ)
MESSAGEメッセージ
COLLABORATIONつくり手たち
- 一般社団法人ばいにゃこ村(代表理事:樋口 幸男)
事業の実施主体。企画・脚本・撮影・配信・地域連携までを担う中核。
- 株式会社フーライ
撮影・編集の主要パートナー。映像のクオリティを支える。
- 富山の遊び場
撮影・編集の連携先、地域取材のネットワーク提供。
- 劇団まだない。
撮影・制作に協力する学生劇団。演じる若者たちの活動拠点として、地域の魅力や地域プレイヤーの挑戦を映像で発信する仲間。
- 芸能プロダクション
キャスティング・出演調整で連携。
- 滑川市
地域おこし協力隊派遣ほか行政の後押し。まちづくり総合支援事業費補助金による助成も受けて事業化。
- 光と灯りの滑川プロジェクト/ランタン祭り実行委員会
ドラマの題材・撮影協力を担う地域プロジェクト。
- 滑川市ボランティア連絡協議会 ほか協力団体
撮影協力・題材提供・地域住民のエキストラ参加を通じて事業を支える。
- 出演した富山県民の皆さん(子ども・学生・演劇経験者)
演じたい想いを持ち寄って、画面の中の主人公になった仲間。
- 視聴してくれる若者の皆さん
スマホの画面の向こうで、次のまちのプレイヤーになり得る主役たち。
FIELDこのプロジェクトは「まち」が学びのフィールドです
富山県内 10市4町1村——そのすべてが、「まち物語」の撮影スタジオです。祭りの現場も、子ども食堂の厨房も、古民家の玄関も、ゲストハウスの縁側も、富岩運河環水公園も、ガラス美術館も——カメラを構えれば、そこはすぐに物語の舞台になる。地域を歩き、住民に話を聞き、脚本にし、演じる過程そのものが、若者たちにとっての学びの時間でもあります。
「参加する」だけで終わらせず、次の作品の題材として自分たちの活動を差し出してみる。出演者・エキストラとして撮影現場に立ってみる。SNSでドラマをシェアして、県外の友人に届けてみる。撮影・編集を手伝いに来てみる。その小さな関わりが、まちの入口を広げ、地域で動く人=実践人口へとつながっていきます。
次の一本、あなたのまわりの物語も、”まち物語” にしてみませんか。












